23:52:57 元農水次官が、複雑な経緯の末に息子を刺殺し、先般、懲役6年の実刑判決が下りました。ネットでは当初「量刑が重すぎる」と同情の声が上がった。ところが、弁護人が控訴すると風向きが変わり、今度は批判の声が強まった――そう受け止める人が多いようです。実際はどうなのか、少し調べてみました。
23:53:05 結論から言うと、たしかに風向きは変わったように見えます。ただ、当初「量刑が重すぎる」と同情的であった人々が、控訴と同時に「それはおかしい」と一斉に批判に転じた、とも思えません。論理的には、もし量刑が重すぎるならば、控訴は妥当だからです。では、風向きはどう変わったのか。
23:53:18 地裁判決を報じたあるメディアのツイート(12/16)には、直接のリプライが約100件ついていました。そのうち「量刑が重すぎる」として明確に減刑・執行猶予を望む声は約50件、「量刑は妥当・軽すぎる」という声は約30件(飯間基準で集計)。6対4で同情の声が強いものの、当初から批判もあったわけです。
23:53:28 一方、弁護人による控訴の時点(12/25)で、メディアのツイートにはさほどリプライはつかず、反応は静かでした。ところが、やがて控訴を批判するインフルエンサーの発言が現れ、リプライが100を超えることもありました。それを見ると、1対9ぐらいで控訴を批判する意見が多くなっています。
23:53:41 つまり、当初、同情的な人々の陰で沈黙していた人々が、批判的なインフルエンサーに呼応して批判を強めたということでしょう。同一の人々が、短期間に意見を変えたわけではないと考えます。ただ、ちょっとしたきっかけで、発言する人々と黙る人々が入れ替わるんですね。ネット世論の恐ろしい部分です。
23:53:51 以上は「世の人々は簡単に意見を変えるのか」ということに疑問を持って調べた、きわめて雑な調査です。かく言う私は、この裁判の量刑に関しては「よく分からない」というのが本心です。事件の背景は複雑らしいけど、報道で分かることはあまりに少ない。判決が確定するのを待ちたいと思います。