00:00:27 女はいつでも、家をつくる。巣をつくるのも、ねぐらをあたためるのも女、子守唄を歌うのも、あたたかいスープをつくるのも女である。 それにひきかえ、旅をするのは男、漁や狩りに行くのも男、そしていつでも「見知らぬ土地」のことを想いつづけているのも男である。
02:00:27 言葉で一羽の鷗を撃ち落とすことができるか 言葉で沈む日を思いとどまらせることができるか 言葉でバルセロナ行の旅客船を増発できるか 言葉で人生がはじまったばかりの少女の薄い肩をつかむことができるか 私は悲しくなると けむりを見ている
04:00:28 一匹の蝿に恋されたサンドラ・ミーロは今日も手淫の最中で「ああ、お月さまがやせる、お月さまがやせる‥‥‥ 素敵な哲学青年はいないかしら」
06:00:26 地球が丸いのにスクリーンが四角なのはなぜだろうか
08:00:36 想像しなかったことも歴史のうちだろうか
10:00:35 影も住民登録するべきだろうか
12:00:34 東京都渋谷区渋谷三―十一―七は喜劇的だろうか悲劇的だろうか
14:00:35 第壱の殺人 自分に良く似た子守唄のアンアンの目を赤い針糸で縫い閉じる「見えない 見えない お船が見えない」